Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)は、基本的に無線LAN接続を想定しており、購入したままの状態だと無線LAN接続しかできません。
しかし、通信環境によっては接続が安定せず、ゲームにタイムラグが生じたり、ひどい時は通信エラーが発生してしまいます。
スプラトゥーンやスマブラ、APEXのような通信対戦ゲームでは致命的ですよね。
そこでやっておきたいのがSwitchの有線LAN接続。
無線LAN接続に比べると、通信の安定性と速度向上が期待できます。
というわけで今回は、Switchを有線LAN接続する4つの方法を紹介します。
また、LANケーブルも物によっては通信速度が落ちてしまうこともあるので、おすすめのLANケーブルも紹介します。
Switchを有線LAN接続するための基礎知識
Switchを有線LAN接続するには、SwitchとルーターをLANケーブルで接続する必要があります。
しかし、Switch本体およびSwitch付属のドックには有線LAN端子がないため、そのままではLANケーブルを接続することができません。
そこで必要になるのが、LANケーブルを接続できるようにするための「有線LANアダプター」や「有線LAN端子付きのドック」などです。
ただし、『TVモード』『テーブルモード』『携帯モード』と色んな遊び方ができるSwitchでは、どんな遊び方をするかによって必要な機器が変わってきます。
そこで今回は、それぞれの遊び方に応じた必要な機器を紹介していきます。
もちろん複数のモードに対応したり、携帯モードで充電しながら有線LAN接続する方法もあります。
ご自身のSwitchの遊び方や予算と相談しながらご覧頂ければと思います。
Switchを有線LAN接続する4つの方法
TVモードのみの場合
TVモードのみ有線LAN接続できれば良いという方は、純正ドックに接続できる「USB Type-A接続の有線LANアダプター」を用意しましょう。
任天堂公式ページでも紹介されているオーソドックスな方法で、最も簡単に有線LAN接続ができます。
有線LANアダプターは、無線LANルーターでも有名で信頼度も高いBUFFALO製がおすすめです。
TVモード&テーブルモードの場合
TVモードとテーブルモードの両方で有線LAN接続したい方は「有線LAN端子付きの小型ドック」を用意しましょう。
小型ドックはテレビへの接続が可能なのはもちろん、そのままテーブルモードとしても使えるのが特徴です。
価格は有線LANアダプターに比べて高いですが、充電しながらテーブルモードで遊べる点や、ドックとして熱がこもりにくいのがメリットです。
携帯モードのみの場合(充電不可)
携帯モードでしか遊ばないという方は、Switch本体に接続できる「USB Type-C接続の有線LANアダプター」を用意しましょう。
接続がシンプルで配線がすっきりなのはメリットですが、充電しながら遊ぶことができない点には注意が必要です。
「携帯モードでしか遊ばない」「一日に長時間遊ばない」「充電し忘れない」という方はこれで問題ないですね。
TVモード&携帯モードの場合(充電可)
TVモードと携帯モードで有線LAN接続したい方は、最初に紹介した「USB Type-A接続の有線LANアダプター」にくわえて「充電端子とHDMI端子の付いたUSBハブ」を用意しましょう。
USBハブに充電アダプターとLANケーブル、TVモードの場合はさらにHDMIケーブルを繋がなければなりませんが、充電しながら携帯モードで遊ぶことも可能です。
ちなみに、ここからさらにテーブルモードで遊べるようにするには、Switch本体の差込口にスペースのあるプレイスタンドを用意すれば可能です。
有線LANケーブルについて
あまり知らない方も多いと思いますが、有線LANケーブルには規格(カテゴリー)というものがあり、古いものだと通信速度に制限がかかってしまう場合があります。
以下は、有線LANケーブルの規格表です。
規格 | 通信速度 | 伝送帯域 | シールド | コネクタ |
---|---|---|---|---|
CAT5 | 100Mbps | 100MHz | UTP | RJ-45 |
CAT5e | 1Gbps | 100MHz | UTP | RJ-45 |
CAT6 | 1Gbps | 250MHz | UTP | RJ-45 |
CAT6a | 10Gbps | 500MHz | UTP/STP | RJ-45 |
CAT7 | 10Gbps | 600MHz | STP | ARJ45/GG45/TERA |
CAT7a | 10Gbps | 1000MHz | STP | ARJ45/GG45/TERA |
CAT8 | 40Gbps | 2000MHz | STP | ARJ45/GG45/TERA |
詳しくは長くなってしまうので結論から言っておくと、CAT6aの「UTP」「RJ-45」のLANケーブルがおすすめです。
やはり信頼と安心のBUFFALO製がおすすめです。
ご購入の際はケーブルの長さを忘れずに選んでくださいね。
ご家庭に余ったLANケーブルがある場合は、そちらを利用できないか確認してみましょう。
まずは、ケーブルに規格が書かれていないか確認してみてください。
「CAT 〇」や「CATEGORY 〇」という文字列があれば、それがそのまま規格となります。
ただし、カテゴリ名がなく型番しか書かれていないこともあるので、その場合は面倒ですがその型番をGoogleなどで検索すると、カテゴリーが判明することがあります。
なお、完全に何も書かれていないこともあり、その場合は完全に規格を把握することは難しいです。
LANケーブルの規格が「CAT5」の場合は、あまりにも古くて性能も低いので買い替えをおすすめします。
「CAT5e」は及第点と言ったところですが、買い替えを検討しても良いかと思います。
「CAT6」以降であれば十分な性能と言えるので、そのままお使い頂ければと思います。
LANケーブルの規格について、詳しくは以下に書いていますので、興味があればご覧ください。
まず通信速度ですが、一般的な家庭の光回線は最大1Gbpsなので、通信速度だけ見ればCAT5a以上であれば問題ありません。
次に伝送帯域ですが、これは簡単にいうとデータ通信の道の広さです。
道が広いということはそれだけ同時にデータ通信が行えるということなので、通信速度の補助的なものと考えて問題ないかと思います。
ただし、最大速度の1Gbpsを超えられるようになるわけではないので、伝送帯域を広げたからといって限界より早くなるわけではありません。
次にシールドは、UTPはノイズ対策をしていない家庭用のもので、STPはノイズ対策された業務用のものです。
一見するとSTPの方が良さそうですが、一般的にSTPは電気を逃がすアース処理が必要とされており、家庭ではUTPの使用が推奨されています。
一般的に、と書いたのは人によって意見が異なっており、アース処理がなくてもSTPは問題ないという話もあったためです。
これについて結論を出すのは難しいですが、共通しているのは「一般家庭であればUTPで問題ない」という意見だったので、今回はUTPをおすすめさせて頂きました。
最後にコネクタですが、これまた意見が割れていて判断が難しい点でした。
まず、市販のLANポートのコネクタは「RJ-45」というものです。
これはつまり、規格表を見るとわかりますが、CAT6aより前のものでないと一般家庭での使用ができない(端子に刺さらない)ということです。
ところが実際には、CAT7以降のものでも「RJ-45」に対応した製品が販売されています。
これはどういうことなのか。
調べてみると、本来CAT7以降のケーブルは規格表に書いたコネクタでないとCAT7と呼べないものを、ユーザーの利便性のために「RJ-45」に変更したもののようです。
(加えて、CAT7以降はシールドもSTPでなければなりません)
言ってしまえば、CAT7とは呼べないものをCAT7と言って販売しているようなものです。
では「RJ-45」のCAT7の製品は偽物の粗悪品なのかというと、そうではありません。
あくまでそれ以外の規格はCAT7の普通のケーブルであり、コネクタ部分を変更しただけなので、使用する分には問題はありません。
ただ、CAT7の本来の力が発揮できるかどうかはわからない、ということです。
このように、家庭用のCAT7以降はCAT7だけどCAT7じゃない、というような難しい状況にあり、価格的にもCATの数字が増えれば増えるほど高くなるので、
今回は、ちゃんと規格通りに作られていて性能も十分な「CAT6a」の製品を、無難な選択肢としておすすめさせて頂きました。
「SwitchのLANケーブル」と調べるとCAT7以上を推奨する記事がいくつも見られましたが、コネクタの件について全く言及されていなかったので、色々と調べた結果、私としてはこの結論を出しました。
まとめ
今回は、Switchを有線LAN接続する方法について紹介させて頂きました。
Switchの有線でのインターネット接続方法については、任天堂公式のサポートページをご覧ください。
ゲームのラグを減らしたい、通信エラーで困っているという方は、ぜひ有線LAN接続をお試し下さい。
とりあえずTVモードを有線LAN接続で遊べれば良いという方は、以下のLANアダプターとLANケーブルを使えばOKです。